身体障害者

「さらばリハビリ」~(8)集団生活にもう耐えられない!

回復期病院に入院して早2ヶ月、私は集団生活に耐えられないことを改めて自覚した。この病院は私が気に入って入院したわけじゃない。病院というか、もはや老人ホームである。小学校や幼稚園でもあるまいし、リハビリは個人差があるがそれを行う時間帯は同じ…

「さらばリハビリ」~(7)リハビリの算定日数

患者の疾患名にはリハビリの算定日数が決められている。脳血管疾患等は180日、運動器と心大血管疾患は150日、呼吸器は90日である。 その期間は1単位を20分として、1日9単位(180分)まで保険で認められている。毎日1~2時間くらいリハビリ…

「さらばリハビリ」~(6)脳梗塞と便秘の関係?

尾籠な話で恐縮だが、発症以来、私はどうやら便秘のようだ。健常者のときは快食快便で、どちらかというと軟便気味だった。月経前に一瞬便秘になることもあり、月経が終わるとまた元通りになる。 排便コントロールのグラフを作成すると、なんとなくパターンが…

「さらばリハビリ」~(5)高次脳機能障害の疑い、ここは刑務所か?!

「急性期病院と回復期病院は違います。なぜなら約1時間のリハビリがあるから、約束せずに見舞いに来ても、ミヤマさんは病室にいないことがあるでしょう。でも大丈夫、ミヤマさん専用のメーリングリストを作成しました。お見舞いにくる人もミヤマさんも利用…

「さらばリハビリ」~(4)急性期病院から回復期病院へ

「急性期病院から回復期(リハビリ)病院に転院するけど、どこの病院がいい?」と川口さんに言われ、病院事情にまったく詳しくない私は困ってしまった。 急性期病院とは発症した直後に入院し、治療対応する病院。 回復期病院は、死亡時の遺体引き取り人、つ…

「さらばリハビリ」~(3)セクシュアル・マイノリティの身体障害者

某病院には、リハビリの療法士にトランスジェンダーがいるらしいとの噂があったが、その人がカムアウトしているとは私には思えず、退院(脳疾患患者には急性期病院と回復病院があり、前者のことである)するまで一切会わなかった。仮にばったり会ったとして…

「さらばリハビリ」~(2)仁義なき病院との闘い

アメリカから帰国した翌日、川口さんが入院手続きをして、私の部屋を用意してくれた。カーテンを締め切っていたので詳細はわからないが、部屋は4人か6人くらい。窓が広くて、部屋全体に日光が明るく差している。川口さんは机で書類の記入をし、売店でパジ…

「さらばリハビリ」~(1)アメリカから日本へ帰国

2010年12月中旬(日付がわからない)。アテンド役の人と私が帰国準備をして病院で待っていると、川口由美子さんが手配したらしく、日本人ナース2人がニコニコと明るく登場し、病院の手続きやら私含め荷物の移動やら、瞬く間にフロリダ国際空港へとやってき…

「さらばリハビリ」~はじめに

facebookで日々のよしなしごとを書いていると、友人であり恩人のKさんが「その発想面白いね!」と言い、私は本にまとめるために原稿と簡単な企画書を作成していた。だが、出版不況だけでなく経済不況が続き、Kさんが「さらばリハビリ」の企画書を出版社に持…

「尊厳死法案」合法化は人身(臓器)売買の暗躍化を増長するのか?

「尊厳死」でネット検索してトップに出てくるのは朝日新聞連載「シリーズ:柊の選択 穏やかな死を探して」である。尊厳死の話題はだいたい網羅されているが、もう少し深く掘り下げたい方は立岩真也の著書を読みなさい。わかってきたことがどんどんわからなく…

「アシュリー事件」と児童買春の共通点について

つい先日、旧優生保護法:強制不妊手術9歳にも 宮城、未成年半数超という記事があったが、フェミニストではない人は気がつかなかったかもしれない。これは法律の名前も内容も変わったからもう過去のことだ、と思ってはいけない。 旧優生保護法 強制不妊手術…

『メイドインアビス』を観てわたし(たち)が思うこと

『メイドインアビス』を観た所感(初見感想)などをメモ。なおこれはアビスを読んだことも観たこともない人たちに向けたものである。このエントリを読んで興味を持った人は、AmazonプライムやAbemaTVでご視聴されたし。 1:深淵は「山」の負のメタファー ア…

ホピ族の予言と衆議院選挙の話

私はもうすぐ五十路の女で、独身、恋人なし。ついでに無職で身体障害者である。あと一つ増えたら萬貫で、老化の深刻な病を発症したら役萬ハネ萬だ。がしかし、「将来に不安を感じる」どころではなく「お先真っ暗」だが、私は「そのうちなんとかなる」と楽観…

子宮摘出の背景

いかにも真面目そうなタイトルと真面目そうな研究会だが、その内容は衝撃的だった。ちょっと長いが引用する。 3 子宮摘出の背景 子宮をとってもかまわんか? 長谷川真弓(仮名)は30代の女性。重度の脳性まひで、車いす生活を送る。食事の時も排便の時も…

「障害の正義」 ミア・ミンガス

Disability Justice - Mia Mingus (interview clip) わたしが思うには、障害の正義にとっていま重要なことには3つの部分があるような気がするんですよね。ひとつは、マルチイシューの政治ということですよね、単一の問題だけじゃないってのをかっこよく言っ…

「自殺」と「尊厳死」について

オデが脳梗塞を発症して、当時オデが働いていたケアサポート・モモの川口有美子(オデは密かに「ボス」と呼んでいる)さんがお見舞いに来て(彼女は入院手続きから生活保護申請から電動車椅子から何もかもサポートしてくれた)、あれは確か急性期病院からリ…

車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(4)

つづき。しかし、オデの経験のなかには例外もあります。つい最近のことです。 駅を降りたら、歩きが遅い若い女性がいたので(たぶんスマホを見ていたのだと思う)、ちょうど柵もあったし、追い抜けないので、柔らかめに「どいてくれよぉ」とオデが言いました…

車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(3)

2014年10月08日のツイート @deltagdeltag: 県知事選公開質問状 URL2014-10-08 13:32:56 via Twitter for Websites @deltagdeltag: 車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(3) URL2014-10-08 08:29:50 via Hatena @deltagdeltag: 米最高裁「同…

車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(2)

つづき。三つ目も、別のエレベータに乗るときです。 妙齢の女性が二人、ぺちゃくちゃおしゃべりしながら待っていました。 すぐ隣に階段があるのにもかかわらず、です。 オデはムッとして、二人の横を通り過ぎてエレベータに乗りました。 ドアが閉まるとき、…

車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(1)

オデが外見上おっさんなことはみなさんよく知っていると思いますが、女性クルマイサーが外出すると、見知らぬひとから嫌がらせを受けたりします。確かみわよしこさんが、スポークの部分に傘を突っ込まれた、と記載してるのを読みました。 複雑なことですが、…