車椅子ユーザー(クルマイサー)に対する誤解と偏見(4)
つづき。
しかし、オデの経験のなかには例外もあります。
つい最近のことです。
駅を降りたら、歩きが遅い若い女性がいたので(たぶんスマホを見ていたのだと思う)、ちょうど柵もあったし、追い抜けないので、柔らかめに「どいてくれよぉ」とオデが言いました。
オデが追い抜いたら、かのじょはぼそっとつぶやきました。
「…うっせーなあ」
地獄耳のオデは、すぐに
「うるせー!!!!!」
と怒鳴りました。周りの人も振り返るくらいの大声で。
惜しむらくは、ネチネチと彼女に因縁をつけて、そのまま自宅まで追いつめてやらなかったことです。
(たぶんかのじょは、走って逃げたと思いますが)
今でも後悔してます。
ここまで読んで、「暴力はいけない。たとえ言葉の暴力であっても」と思ったあなたに、反論があります。
じゃあ「視線の暴力」は無視ですか?
細かいことを言い出すと切りがありませんし、自縄自縛になるかもしれません。
ただ、この日本は「治安がいい」と思っているあなた、いったいどこがですか?
確かに、この国では戦争がありません。終結して、とっくに70年も過ぎました。
だからといって、平和ではありません。
「平和ボケ」した連中は、オデのような弱い者を平気でジロジロ見ます。
まるで見せ物小屋の奇人変人でも珍しげに見るように。
オデは毎日いつでも、外界に出て「気を緩ませない」思いをしていますから。
おわり。
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