「潮吹き」の謎(6)


知らぬ間にオデは、「潮吹き」の技術を身につけた。ありとあらゆる女性の膣に指を入れて愛撫しているうちに、潮を吹いちゃったのだ。「潮吹きしたい!」と前もって意思を持っていたわけじゃない。本当にいつの間にか、セックスしていた女性を「潮吹き」に導いていたのだ。


「潮吹き」のからくりは、ただまんこに挿入するのではない。「Gスポット」に入れるだけで簡単に沸き出る泉にはならない。


「潮吹き」の手順は、お金をかけて時間を費やし、フィンランドラップランド(北極圏)に行ってもオーロラが見られるわけではない。あくまでも自然現象である。努力したり、一生懸命にまんこを指に出し入れしたりすればよいとも限らない。このオーロラが「潮吹き」なのだ。


たとえ話はやめよう(といってもたとえはやめないw)。子宮全体はスポンジのようなものである。快楽を感じれば自然と子宮に水分(体液)が溜まる。そのスポンジをそっと優しく押せばいいのだ。


この「快楽」は女性にとってまちまちである。背中を愛撫すれば感じる女性もいるし、まったく感じない女性もいる。足の指を一本ずつ舐めて感じる女性もいれば、まったく感じない女性もいる。足といっても指だけじゃない。踵もあれば、土踏まずもある。そこを丹念に愛撫するのだ。愛撫しつつ女性の反応を察して捉えるのだ。


たとえば顔。耳もあれば鼻もあり、唇もある。顎もある。まつ毛や瞼もある。女性の身体のパーツごとに丹念に愛撫し、女性の反応を見る。少しでも反応があれば、執拗に愛撫する。執拗な愛撫は女性の快楽を大きくするし、女性がその快楽に飽きれば反応は弱くなる。(そもそも「前戯がうざったい、くすぐったい、焦れったい、すぐ挿入して!」という女性はいるが、ここは度外視する)


この地道な快楽の積み重ねの結果が(愛撫する本人は「地道」などまったく思っていない)、「潮吹き」のスタートである。


全身の愛撫が終わって、いきなり膣に挿入してはいけない。その前にクンニリングスがある。クンニリングスはクリトリス「だけ」を舌で刺激するのではない(舌で「舐める」だけがクンニリングスでもない。これは後述する)。目に見えない部分にもクリトリスはあるのだ。これを「クリトリス組織」という。


クリトリス組織は、恥骨の先端の奥、つまりクリトリスを挟んだ膣の部分の裏側にある。それを中指と薬指で優しく押し、優しく摩擦する。ときには膣のなかの方向を移動する。女性が仰向けになっているのを基準として、最初に自分にとって手前上の方向で愛撫し、今度は手前下、右、左、斜め上右、斜め上左、斜め下右、斜め下左、丹念に時計周りの順でじっくりと愛撫する。


つづく。