モンスターなテイコさん、エイリアンなススムさん(8)
つづき。
話はススムさんとオデの会話(2004年当時)に飛びます。
オデ「で、離婚してどうなったの?」
ススム「俺が勝った。離婚が成立した。今年の春だ」
もう一度書きますが、
12)40年間連れ添った夫婦は、結局、赤の他人となりました。
ススム「離婚して、いますぐに出てけとは俺は言わない。老人ホームに入るために数百万円は母さんに渡そうとしていたからね」
はい、おそらく嘘です。おい、きさま! 「ええふりこき(良い格好しい)」もいい加減やめれや!(北国弁)
ススム「それと、『1年間は絶対に引っ越さない』と母さんが言ってたよ」
オデ「それも許したの?!」
ススム「1年なんかすぐだよ」
テイコさんは離婚したときから、ススムさんのリベンジがスタートしてたんだな。
始めっから、ススムさんの誕生日に自殺を決行するって考えてたんだな。
まるで「抗議の自殺」じゃないか。
オデは、テイコさんを生まれて初めて尊敬しました。あなたは、どんな男よりも潔くて逞しい。たとえ狂っていたとしても、どんなに傍迷惑であっても、あなたはあなたのままで生きて死にました。その一貫性は素晴らしいと思います。脱帽します。狂っていたのは、この「世間体」という名の社会です。
…ときれいにまとめてみましたが、実際には、テイコさんの憎しみと尊敬がいつも混じり合っている状態です。
いつまで「母の呪い」は続くのか…。
ススムさんが昔付き合っていた女性(シュウコさん/仮名)と再婚し、オデが彼女に初めて会ったときのことです。
その年(2004年)の9月、オデは北国のパレードに参加するついでに帰省しました。
オデはススムさんとシュウコさんと自宅で食事しました(もちろん酒も一緒にです)。
当時は確かにススムさんの味方でしたが、話の流れでこういう会話になりました(うろ覚えですみません)。
以下、『寺内貫太郎一家』の脚本風でな!
オデ「父さんはいっつもそうだ! わたしのやってることに興味も関心もないんだ! いつも自分のことばかり言いやがって!!」
(うろたえるシュウコさん)
オデ「父さんは金だけ送ってりゃいいんだ?! 金なら別にあんたの金でなくても平気だ! 金でわたしを育てたなんて思うなよ!」
(取っ組み合いをするオデとススムさん)
オデ「あの(葬儀の)ときせっかくわたしがこんな格好(金髪/ベリーショート/黒のレザーパンツ)で来たのに、父さんは『お前は子どもを産まないのか? 子どもはいいぞ』って言ったよな?! それが証拠だ! 父さんはわたしのことを何も見ていない! 関心がないんだ!! 関心がないくせに『子どもはいいぞ』だってさ! 聞いて呆れるね!」
(取っ組み合い続く)
オデ「母さんはわたしが高校生のときにとっくに気づいてたよ! でも父さんは何にも知らないんだろ?! わたしがレズビアンだってこともね!」
(ススムさんの動きが一瞬止まる)
(オデ、荷物をまとめて出て行こうとする。それを止めるススムさんとシュウコさん)
…なんか結構酔っていたし、ススムさんの体力も限界なので、自然に終了しました。
カムアウトの方法がケンカ腰なんて最悪です。ほかのひとには絶対にお勧めしません。よい子は絶対に真似しないでね!
結局オデは、パレードに参加する前にやっちまったですよ。計画丸つぶれ。
いずれにせよ、ススムさんはオデがレズビアンであることを認めて受け入れました。めでたしめでたし。
(「認めて受け容れること」と「関心がないこと」はほぼ類似しています)
…ですが、ここでは終わりません。
ヒントはテイコさんが高校生のオデをとっくにレズビアンだと見抜いていた点です。
つづきは本編(?)で!
ちょっとだけつづき(ブログは番外編)。