モンスターなテイコさん、エイリアンなススムさん(10)

暫定的につづきというか補足。

これからは、いままでオデが書いてきたことを、オデが推測したり解釈します。なので、第三者の読者のみなさんは、「その解釈/推測はおかしい」と突っ込んだりしてくださいね! コメントお待ちしています!
(「そもそも、てめーの目線/立場で書いていることは、てめーしにか分からねーだろ!」というナイスな突っ込みお待ちしています♪)


と、話は変わりますが、今年公開された映画の楳図かずお監督『マザー』を観ました。「幽霊になっても、母に会いたかった」という科白は、おそらく作者の願い、真実です。オデは、「幽霊なんかいない! 死んだらおしまいだ!」と、前回書きました。母親の愛情なんか、嘘っぱちです。

映画は駄作でしたが、オデは「これは自分自身で書くっきゃない!」と強く思いました。いままで楳図かずおの漫画を楽しく興味深く何度も読んできましたが、これは違います。どんなに優秀な作品でも(いや、かえって完璧ゆえに手が出せない)、オデが「書きたい!」と思うことはありませんでした。手の出しようがありませんでしたから。駄作ということは、「そんならオデに書かせろ!」と触発する作用を持ちます。


18歳のオデが、もしあのとき東京でなくて実家に居続けたら、精神的に病んで自殺していたかもしれません。フミカさんはヘテロだから結婚すればまだいいですが、高校生のレズビアンのオデがド田舎の実家を出る機会も、まともに就職する機会も一生ないのかもしれないと思ったら、非常に寒気がしました。まさに生き地獄です。

もしも実家でテイコさんと一緒に暮らし続けたら、オデは間違いなくテイコさんを殺すかオデが自殺するか、おそらく二つのうちのどれかです。あるいは佐世保高1女子殺害事件のヨシコさんのように、友だちを自宅に呼んでバラバラに殺していたかもしれないです。

いまも家族が敵になって病んでいる、ノン・ヘテロの若いひとたちがいるかもしれません。できることなら、オデが生きた知恵を渡したいです。そのひとが変わるかどうかわかりませんが、それでもいいから、とにかく書いてこの世に発信したかった。そのひとたちに届けたかったのです。


ところが、ススムさんはテイコさんの同居を(あくまで消極的に)再開しました。結果、テイコさんが自殺し、ススムさんはいまもずっとその家で暮らしています。しかも再婚したシュウコさんまで「テイコさん化」しようとしています。そんなにシュウコさんと折り合いがつけられないなら、いっそ別々に暮らせばいいのに、なぜ、それをしないんでしょうか?

まったくもって不思議です。ススムさんの考えがわかりません。曰く不可解です。(シュウコさんはまだわかります。「聞かん気(勝ち気?)」の強い自分から『別れてください』なんて絶対言わないでしょうから)

ススムさんは、エイリアンだと思います。
テイコさんは、モンスターだと思います。
オデにとって、家族が最初の敵になりますから、オデはなんとなく二人から距離をとることができました。
その二人の子どもであるオデは、いまや「毒虫/深海魚/蛞蝓=在日仏教人」(引用:ひろさちや『生きづらさの正体』)なのかもしれません。

オデはテイコさんが死んで、彼女の強力な洗脳を解き、やっと自分を解放できました。3人の子どもがいるフミカさんは、「シュウコさんがいるから、孫を連れて実家になど行かない」と言い、テイコさんの洗脳がいまだに解けていません。もうすぐ50歳になるというのに。勝手に洗脳されていればいいんです。もう知らないからね!


いま、オデが切実に願うのは、離婚したテイコさんに生活保護の申請をさせて(役所に)許可させることです。そうすれば、いまのオデみたいにお金がなくても楽しく生きていけますから。10年前のテイコさんは、10年後のオデとならなんとか支えて生きていけます。ときにはものすごい喧嘩をしながらも、オデたちは日々、生きる“すべ”を練習していきます。
ですので、テイコさん、お手柔らかにひとつ、よろしくお願いいたします。

ほんとにおわり。