トランスジェンダーをめぐって、オデ自身が考えること(3)
つづき。
SRSについては詳細ではありませんが、フルチューンナップしたMtFが、「自分のペニスを裏返してヴァジャイナを形成する」話を聞きました。
手術直後に、傷が治って膣を塞がないようにダイレーション(膣ダイレーター)を挿入します。
これはMtFだけでなく、何らかの原因で膣が収縮・硬化した高齢女性なども膣ダイレーターを使用しているようです。
(ちなみに膣ダイレーターの購入は、医師の処方が必要です)
(…と、ここまで調査執筆した時点で、ほんっとーに医療の世界は男性中心主義、性器挿入主義で、ムカッ腹立ちます!それと、以下に記述しますが、ヴァジャイナの形成よりペニスの形成のほうが困難?で、新たな術式が開発されてないようです)
女性器→男性器の外科手術も、男性器→女性器の外科手術も困難です。
FtMの陰茎形成は、シリコン製の付ペニス(ミニペニス)を尿道と陰核に通します。
尿道形成が一番厄介らしく、尿道自体がやわらかい海綿体でできていて、接合が難しいそうです。
術後の尿漏れや、尿道狭窄という後遺症も起こり得ます。
ただ、経験を積んだSRS医師は技術の向上により、このような問題は最小限におさえていて、再手術を要するようなケースは稀にしかないといえます。
さて、順番からいって、乳房乳腺切除をすっ飛ばしていましたね。
この切除はペニス形成より容易だからと思って、安心してはいられません。
吉野靫さんの乳房切除手術により、縫合部が壊死して皮膚の一部が破壊し、大阪医科大付属病院に損害賠償を求め、病院側が説明不足を認め慰謝料を払って和解したケースがあります。
乳房切除といっても、乳房の大きさは個人差があり、美容整形外科も術式はさまざまですが、大別して脂肪吸引法(乳房縮小)と乳腺切除法があります。
Dカップ以上の場合は、乳腺除去法にも2つの方式があり…とにかく、本人の希望とお財布の中身とで相談くださいませ。
つづく。