婦人科医に聞ける!FTMと治療 本当のトコロ ー健康に暮らしていくためにー(1)

婦人科医に聞ける!FTMと治療 本当のトコロ ー健康に暮らしていくためにー



☝参加してきた。
以下はICレコーダーの聞き書き

(*注:このレポートは企画したかたや吉野先生に確認をとっていません。不都合な点があれば、いつでも連絡してください。すぐに修正/削除します)



身体の健康面についてスポットを当てて、専門家の吉野一枝先生(よしの女性診療所院長・婦人科医・臨床心理士)の講義をしていきたい。

<企画当事者による自己紹介兼その事例>
数年前に乳房切除をし、その1ヶ月後、精神科で男性ホルモン注射を始める。ホルモン注射を始めて2年経ったころから、子宮と卵巣付近がときどき痛む。痛みの原因が分からなかったことがすごく不安で、そのことを精神科医に相談することができず、精神科医も男性のかただったので自分の悩みを相談してもその先生が分からないと思っていた。日頃お世話になっていた大学の保健室のかたに自分の身体の不調を相談したところ、「うちの大学には吉野先生がときどき来てくださって、身体の不調の悩みを個別に対応している」と聞いて、うかがった。


自分が心配していた身体の不調の悩みの原因は、ホルモン注射を継続していたので、子宮と卵巣が萎縮しており、それらを支える筋肉の構造が変わって痛みが出ているとのこと。痛みの原因がわかって安心した。

それから、身体の体調面を考慮してホルモン注射を中断した。中断したことで体調がどんどん良くなっていった。

現在はホルモン注射を続けている。特にいまは身体の不調は出ていない。

こういう相談は特にFtMだと、なかなか専門家にかかりにくいのではないかと。SRSをして子宮卵巣も取ってしまったかたも、生物学的には女性のままなので、何かあったときに専門家がアドバイスすることは極めて重要だと思う。


自分たちは日々年をとっていくので、身体の体調面は常に変容していくと思う。特に若年のかたはまだ元気なので、健康について意識することはあまりないと思うが、一度こういう機会があってもいいと思うので、勉強会をしてみようと思う。


GIDの問題、特にSRSの問題については、自分は3つのアプローチから考えることがきると思っていて、
1)ジェンダーアイデンティティからのアプローチ、自分の身体違和の問題からSRSをするひと、
2)社会システムからのアプローチ、結婚や就職、戸籍上の問題から考えてSRSをするひと、
3)身体の健康面からアプローチ、自分はとても大切だと思っている。


最初の2点はけっこう話題になることが多いので、今回はその話はしないが、あまりスポットが当てられない身体の健康面に特化して話ができればと思っている。

これら3つは密接に関係しているが、今日は専門家の吉野先生がいらっしゃるので、何かわからないことがあれば聞いていていただければいいと思う。

つづく。