モンスターなテイコさん、エイリアンなススムさん(1)

毎度どうもです。オデです。

(このシリーズは、後のたたき台として書いています。練習帳もしくは綴り方教室みたいなもんです)


2014年7月26日、佐世保の女子高生(当時15歳)が殺害の容疑で緊急逮捕されました。殺害容疑の彼女をヨシコさん(仮名)と呼びます。
佐世保っつったら、カッター女子小6殺人事件(2004年)だな〜」と思い、特にニュースを深追いすることもなく過ぎていきました。


ところが、同年10月5日、弁護士である父親が自宅で首を吊って自殺した報道と同時に、母親の死後に中学で開かれた英語の弁論大会で、「マイ・ファーザー・イズ・エイリアン」とヨシコさんがスピーチしていたことを知りました。


ヨシコさんの詳細は知りませんでしたが、「父親はエイリアン」であることにはオデも同感しました。


オデの父親はススムさん(仮名)といいます。母親はテイコさん(仮名)としましょうか。


オデの場合、自殺したのはテイコさんでした。今から10年前のお話です。
2004年3月11日、勤め先からススムさんが花束を持って帰宅したら(ススムさんの誕生日だったのです)、脱衣所でテイコさんがロープ(荷造りテープ?)で首を吊って死んでいるのを発見しました。
第一発見者は、まず容疑者とされます。
特にテイコさんによる「虐待死」が偽装工作されており、彼女の貯金通帳はどれも残高0でした。
つまり、テイコさんはいじめられて金銭を全部奪い去られ、ススムさんに追いつめられて自殺したのです。


しかし、子どもであるオデの証言で、ススムさんの容疑が晴れました。
要は、自殺する半年前、テイコさんが遺産相続したいと言いましたが、オデは断り、姉(フミカさん/仮名)はすでに相続を済ませていました。
事件を担当した刑事さんに「実際、母は迷惑なひとだったんですよ。いきなり東京へ来て『生前贈与したい』と言って。わたしはもちろん断りました。わたしのぶんも姉貴の口座にはいっているんじゃないですか?」と電話で訊いたところ、ビンゴだったそうです。


テイコさんのことはまず置いといて、ススムさんが葬儀の手伝いや進行を粛々としていました。
そして式がすべて終わった後、「この2日間で3キロ痩せたな」とススムさんはボヤきました。
3キロくらいじゃ外見にあらわれませんて、と心で軽く突っ込んだのでした。


オデが東京の自宅へ帰ってしばらく経ったころ、ススムさんから電話があり、「高校時代に付き合っていた女性がいる。その人と結婚していいか?」と、改めてオデに聞きました。
オデは即OKしました。お互いに好きだったら、何も子どもに遠慮することはない、と。
その女性が言うには、「せめてお母さまの四十九日が明けてからでいい」とのことですが、誰しも老い先短い人生だから善は急げ! とふたりに催促したのです。

つづく。