【転載歓迎】浜野佐知監督『百合子、ダスヴィダーニヤ』制作資金援助のお願い【拡散希望】


映画製作のための支援金が目標額の5分の1にも達していないとのことで、ひとりでも多くのかたがたの協力をあおいでいます。クランクインまで約1ヶ月と、時間も迫ってまいりました。以下の文面は転載OKですので、情報の周知にぜひご協力ください。

「女性の視点から性を主体的に観る」という一貫したテーマをもって、これまで300本以上のピンク映画を撮りつづけてきた浜野佐知監督が、2010年、一般映画としては4本目となる『百合子、ダスヴィダーニヤ』の制作発表を行いました。この作品は平成22年度芸術創造活動特別推進事業助成を受けています。映画制作には莫大な資金が必要ですが、自主制作のため資金集めは困難を極めます。


そのため、浜野監督の新作を楽しみにしている有志たちで、少しでも映画化実現に向けて協力したいと思い、「浜野佐知監督を支援する会」を今年5月に結成し、個人、団体、企業などから幅広く制作資金の援助を募集してきました。支援目標額は1千万円です。 


しかし、クランクインが約1ヶ月後に迫った9月8日現在、集まった支援金の合計は1,640,585円。目標金額の5分の1にも届いていません! このままでは映画制作が立ち行かなくなってしまいます!


そこで、みなさまに制作費支援と情報周知のご協力をなにとぞお願いいたします。


支援その1:制作費を支援する!
一口の金額を規定せず、みなさまのご協力をお願いしております。また、10万円以上の支援金を提供してくださる個人、団体、企業などは、映画のクレジットにてお名前を掲載させていただきます。


振込み先:郵便局振替口座 00130-9-727546
加入者名:「浜野佐知監督を支援する会」


※郵便局をご利用の際は、振り込み用紙の通信欄に浜野監督へのメッセージをぜひお寄せください。いただいたメッセージは浜野監督を支援する会のブログに掲載いたします。 


支援その2:浜野佐知監督作品のDVDを購入する!
DVDの売上は、すべて『百合子、ダスヴィダーニヤ』制作費にあてられます。


1.『百合祭』 5,250円(税込)
2.『第七官界彷徨尾崎翠を探して』『こほろぎ嬢』2枚組 8,400円(税込)
3.1+2の3本セット 12,600円(税込) セットで買うと1,050円お得!
 *いずれの場合も送料として別途400円かかります。


≪お申し込み先≫
浜野佐知監督を支援する会事務局
〒283-0802 千葉県東金市東金1407-4 雑貨&カフェ・ルバーブ内(11:00〜20:00・火曜定休)
TEL&FAX: 0475-53-2323 e-mail:yurikoyoshiko@gmail.com

ご注文商品の内容・お名前・お届け先ご住所をお知らせください。ご注文から発送まで3〜5日ほどかかりますので、ご了承ください。


支援その3:この情報を友人知人に知らせる!
この文書全体の転載を歓迎します。どうかお一人でも多くのかたがたに向けてこの情報を広め、『百合子、ダスヴィダーニヤ』の映画化実現を支えてください。


支援その4:フライヤー配布に協力する!
支援金の協力を求めるフライヤーを配布してくださるかた、またフライヤーの設置場所を提供してくださるかた、ぜひご連絡をお願いいたします。フライヤーはA4サイズです。Eメールの場合はyurikoyoshiko@gmail.comまで、FAXの場合は0475-53-2323まで(いずれも「浜野佐知監督を支援する会事務局」あて)、必要枚数と送付先をお知らせください。


みなさまのご支援とご協力を心よりお願いいたします。


2010年9月10日
浜野佐知監督を支援する会」一同


つづいて、作品紹介、キャスト紹介、監督プロフィール、関連URLをご紹介します。

『百合子、ダスヴィダーニヤ』とは
原作は、『百合子、ダスヴィダーニヤ ——湯浅芳子の青春』(沢部ひとみ著、文芸春秋、1990)と、宮本百合子『伸子』『二つの庭』。前者は、ロシア文学者・湯浅芳子と作家・宮本百合子の二人の濃密な青春時代が描かれたノンフィクションです。それまで宮本百合子によって「一方的」に描かれていた二人の関係が、晩年の湯浅芳子に寄り添うように取材して得られた証言と二人の往復書簡により、 60年の歳月を経て鮮やかによみがえりました。


大正時代、湯浅芳子は女を愛する女であることを隠さずに生きました。一方、宮本百合子は、芳子との共同生活のなか、作家として充実した時間を送りますが、のちに共産党書記長となる宮本顕治と結婚。その後、プロレタリア作家として大成し、芳子との関係を明確に否定的に描いていきます。それに対して芳子は、いっさい反論せず、沢部ひとみさんの取材を受けるまで、真実の思いを吐露することはありませんでした


『百合子、ダスヴィダーニヤ』に刺激を受けた浜野佐知監督は、芳子と百合子の物語の映像化に踏み切りました。

キャスト紹介
●中條百合子(ちゅうじょう ゆりこ)役:一十三十一(ひとみとい)

17歳で『貧しき人々の群れ』という小説でデビューした天才作家、中條百合子(後の宮本百合子)は、19歳のときにニューヨークで荒木茂と結婚するが、帰国後には結婚生活が行き詰まり、そこに現れたのが湯浅芳子だった。百合子を演じる一十三十一さんは、枠にとらわれない音楽活動をしている北海道札幌市出身のシンガーソングライター。代表的なアルバムは『フェルマータ』(2004年)、『TOICOLLE』(2007年)など。本作が初の映画出演。
オフィシャルサイト



湯浅芳子(ゆあさ よしこ)役:菜葉菜(なはな)


みずから「女を愛する女」を公言したロシア文学者・湯浅芳子は、元芸妓の北村セイとの関係が破れた傷心のなか、百合子に出会う。そんな芳子を演じる菜葉菜さんは注目の新進女優。『自殺サークル』(2001年)で映画デビュー、『YUMENO』(2005年)で主演。ほかに『代々木ブルース』(2006年)、『片腕マシンガール』(2008年)、『憐れみムマシカ』(2010年)など。
オフィシャルブログ


荒木茂(あらき しげる)役:大杉漣(おおすぎ れん)

百合子と芳子という強烈な個性をもつ二人のあいだで苦悩する、百合子の夫・荒木茂は、百合子より15歳年上の根暗な中年男で、オタクの走りのような古代ペルシア語研究者。アメリカの大学図書館の奥の「苦行僧」と呼ばれ、百合子と結婚することで帰国できた。茂を演じる大杉漣さんは、舞台、映画、ドラマでおなじみの演技派ベテラン俳優。最近はゲゲゲの父さん役で全国区の人気とか。
所属事務所オフィシャルサイト
大杉漣ブログ


●中條葭江(ちゅうじょう よしえ)役:吉行和子(よしゆき かずこ)
百合子の母・葭江は、明治時代の倫理学者の娘にして女子学習院を首席で卒業したインテリ女性。ワガママ言いたい放題のブルジョア奥さんに見えるが、一方でズバッと人を見抜くところがある。この葭江を演じるのが、浜野組自主制作映画の常連、吉行和子さん。『百合祭』では白川和子さんとのキスシーンが鮮烈だったが、今回は江戸と明治の気風を汲む女性像をどう演じてくださるかが楽しみ。
プロフィール


●中條運(ちゅうじょう うん)役:大方斐紗子(おおかた ひさこ)
百合子の祖母・お運を演じる大方斐紗子さんも、吉行さんに並ぶ浜野組の常連。『百合祭』でミッキー・カーチスさんの股間を握る怪婆さん役が強烈だったが、『こほろぎ嬢』でも孫娘を案じる故郷のお祖母さんを演じた。お運の夫・中條政恒は福島県郡山の開成山を開拓した明治の功労者であり、大方さんも同じ福島県福島市)の出身である。
プロフィール


野上弥生子(のがみ・やえこ)役:洞口依子(どうぐち よりこ)
作家として百合子の先輩にあたる野上弥生子は、百合子と芳子を引き合わせた運命のキューピッド。弥生子はその後も二人の恋の行方を冷静に観察しつづける。弥生子を演じる洞口依子さんは、『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985年)で映画デビューにして初主演。黒沢清監督や伊丹十三監督の映画の常連出演者である。そのほか、ウクレレバンド「パイティティ」や子宮頸がんの闘病を綴った著書『子宮会議』(2007年)など、多方面で活躍中。
のらねこ万華鏡(公式サイト)
パイティティ.TV
洞口日和(ファンサイト)


●北村セイ(きたむら せい)役:麻生花帆(あそう かほ)
芳子の愛人で元京都の芸者・北村セイは、三味線で端唄を歌うミステリアスな女性。芳子はセイとの恋愛で手酷いダメージを受けた直後、百合子に出会った。セイを演じる麻生花帆さんは東京芸大で邦楽囃子を専攻し、「三味線音楽系統で初の博士号を取得」している。舞台や囃子のほかにテレビや映画でも幅広く芸能活動をおこなっている。
プロフィール
オフィシャルサイト


●中條精一郎(ちゅうじょう せいいちろう)役:平野忠彦(ひらの ただひこ)
百合子の父・中條精一郎は明治期の日本を代表する建築家であり、英国留学したジェントルマン。その精一郎を演じる平野忠彦さんは日本を代表するバリトン歌手であり、これまで主演したオペラの役は数えきれない。現在は東京藝術大学名誉教授、二期会理事などのほか、海外で研修した芸術家の集まり「文化庁芸術家在外研修員の会」理事長でもある。浜野監督も、この制度によってパリで研修してきた。
プロフィール

監督:浜野佐知

1948年生まれ。高校時代から映画監督を目指し、上京して映画界への道を探るが、当時の日本の映画界は男性中心の社会であり、映画会社への就職条件は「大卒・男子」で、女性を演出部に採用する前例は皆無だった。68年から、独立系の映画製作プロダクションで、助監督として映画制作にたずさわる。71年、ミリオンフイルム(現ヒューマックス)から監督デビュー。 


84年、映画製作会社旦々舎を設立。代表取締役。以後、監督・プロデューサーを兼任し、「性」を女性側からの視点で描くことをテーマに300本を越える作品を発表する。


98年、忘れられた女性作家の生涯と作品を描いた『第七官界彷徨尾崎翠を探して』を自主製作。同作品は、日本芸術文化振興基金・東京女性財団の助成と、鳥取県および日本全国から1万2千人を超える女性たちの支援を受けて完成。同年、第11回・東京国際女性映画祭への出品を皮切りに各地の映画祭で上映し、日本インデイペンデント映画祭で林あまり賞を受賞。また、ドイツ、フランス、アメリカ、エジプト、韓国など、世界各地の女性映画祭に招かれる。


00年、「第4回・女性文化賞」受賞。この年、高齢者の性愛を描いた桃谷方子さんの小説『百合祭』(1999年、北海道新聞文学賞受賞・講談社刊)に出会い、映画化を決意。01年、日本芸術文化振興基金の助成を受け、自主製作。映画『百合祭』完成。同年、第14回東京国際女性映画祭、あいち国際女性映画祭、京都女性映画祭出品。「日本女性会議2001」をはじめ、各地の女性センターなどで上映。


02年、イタリアの第9回トリノ国際女性映画祭の長編劇映画コンペテション部門で「セコンド・プリミオ」(準グランプリ)を受賞。03年、アメリカ・フィラデルフィア国際映画祭、ブラジル・ミックスブラジル国際映画祭でグランプリ受賞。香港国際映画祭、台湾国際女性映画祭、モントリオール世界映画祭ボルドー国際女性映画祭、シエナ国際女性映画祭など、世界28カ国59都市の映画祭に招かれる(うち30都市を訪問)。ピッツバーグ大学、コロンビア大学ミシガン州立大学等でも上映と講演を重ねる。


05年1月、『女が映画を作るとき』(平凡社新書)出版。3月〜4月、ヨーロッパ・アジア交流基金の招聘により、『百合祭』とともにフランス、ドイツ、オーストリアを訪問。


06年、鳥取県の支援事業として、映画『こほろぎ嬢』(尾崎翠原作「歩行」&「地下室アントンの一夜」&「こほろぎ嬢」)をオール鳥取ロケで完成。10月鳥取全県(鳥取市倉吉市・岩美町・若桜町・米子市)先行ロードショー。第19回東京国際女性映画祭出品。07年1月、シネマアートン下北沢 (東京都世田谷区)で新春ロードショー。09年3月、東京から尾崎翠を発信する初めてのシンポジウム「尾崎翠の新世紀−第七官界への招待−」を開催。実行委員長を務める。


【関連URL】
「浜野佐知監督を支援する会」公式ブログ
旦々舎
映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』twitter
湯浅芳子・宮本百合子twitter
浜野佐知監督twitter
「映画/百合子、ダスヴィダーニヤ」コミュニティmixi
『百合子、ダスヴィダーニヤ』支援を求めます!YouTube